こんにちは、現役介護職のリョーマです。
今回は介護業界は本気でICT化しないとヤバイたった1つの理由をお伝えします。
結論からいうと、これから圧倒的に介護人材が不足するから、です。
介護人材が不足するということは何を意味するか?
介護のプロに頼めないため、自分で介護せざるを得ない介護難民がたくさん生まれます。
介護難民が増えると国がお金を生み出す総量=GDPが低下し国が衰退していきます。
これを解決するには、「今の介護職の人数でも多くの利用者を介護できるようにしていく=生産性を向上させる=テクノロジーを導入していく」しかないと思っています。
目次
介護業界は危機的な状況である
介護業界は人材不足の大きな波がやってくる

介護業界は人材不足の波が確実にやって来ています。
厚労省の推計によると、介護職員は2020年度末には約216万⼈、2025年度末には約245万⼈が必要と予測されています。
2016年度で約190万⼈なので、2020年度末までにあと約26万⼈、2025年度末までに約55万⼈、年間6万⼈程度の介護⼈材を確保する必要があるのです。
国はあの手この手で介護人材を確保できるように動いていますが、働き手が減少する日本において55万人もの人材を確保できるとは到底思えません。
というか無理ゲーです(断言)。
この人手不足を乗り越えるには、少人数でも現場が回るようにしていく=テクノロジーにより省力化して生産性を上げるしか方法がないと思っています。
昭和的文化がたくさん残っている

しかし、介護業界にテクノロジーが導入される速度は世間と比べて遅く、それどころか昭和的文化が根強く残っています。
具体的な例を挙げていきます。
- FAXがメインの情報交換ツールとして活躍している
- ガラケーが現役で稼働している
- インターネットはWifiではなく有線LAN
- 何でも紙媒体での保管をする
- 記録は紙に手書き
私はケアマネをやっているとFAXや電話の多さに嫌になるんですよね・・。
FAXとか電話とかもういい加減卒業したいです(泣)
もちろん、個人情報のことや印鑑が必要なことなどシステム的に致し方がない部分はありますが、それを差し引いても社会全体と比べると一歩も二歩も遅れていると言えます。
こういった状況は介護業界の閉鎖的な環境がもたらす弊害のような気もしています。
他の業界でスタンダードになっていることが通用しない、という日本国内でのガラパゴス状態とも言えます。
介護業界の生産性向上具体的なアイデア集

国も全く動いていないわけではなく、ICT化を介護業界全体へ広げる施策を打ち出しています。しかし、まだ浸透しているとは言い難い状況です。
もっともっと革新的に進めていってほしい。
- ケアマネ研修のオンライン化
- 介護関連ウェビナーの普及
- 担当者会議のオンライン化
- 介護保険のオンライン申請
- 認定情報のオンライン取得
- 請求システムの共通プラットフォーム化により請求作業の省力化
- 介護業界から印鑑を無しにする
- タブレットによる電子署名の許可
この業界は保守的な人達が多く、現場を仕切るお局たちから「今の流れを変えたらまた覚え直さないといかん」「変えるなら辞めるよ」といった脅迫めいた声が聴こえて来ますよね。
しかし、先述の通り、その声は目先のことだけしか考えていないのです。変えていかなければ衰退あるのみ。
現場でできる解決策を模索しよう
国に期待するのは間違い

とはいえ、国に期待するのではなく、自分たちができることをやっていくしかないんですよね。
国に期待しても裏切られるだけですし、変えられるのは自分の行動だけ。アドラー心理学でいう課題の分離というやつです。
危機感を持っている事業所は、関わる人数を増やすためにSketterというサービスを活用したり、SNSで採用したり、すでに動いています。
今後は先を見据えて動いていくことが必要だと思います。
コロナウイルスの影響で変革は加速する

コロナウイルスの影響で、国はICT化を迅速に進めると明言しました。これは今まで進めていたICT化のスケジュールを進めるといったイメージのようです。
これは、オンライン会議、ネット回線を使った面談など、必要に迫られた面もあります。
ただし、やはり具体性が乏しいと言わざるを得ません。コロナウイルスの危機的状況をプラスに転換して、速度を上げて進んでいくことが今求められていると感じています。
まとめ
私の働いている法人でもシステムの契約満了に伴い、システム変更の検討をしていますが、生産性を高めて、結果的に利用者へ良いサービスが提供できるようなシステムを選定したいと考えています。
介護業界のICT化は、あくまでツールなので、それらを使う介護職が主体です。まずは自分たち一人一人のITリテラシーを高めて行けるようにしていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!